相模原市は6月18日、相模総合補給廠一部返還地に導入予定の「広域交流機能」に関する調査結果を公表した。
広域交流機能は、市が2016年度に策定した「広域交流拠点整備計画」で、リニア中央新幹線の開通や小田急多摩線の延伸を見据えた、国際会議や企業研修などMICE誘致可能な床面積3~8ha規模のコンベンション施設を想定している。
同調査で実施した、新しい施設の利用が見込まれる市内および周辺市の企業と大学140団体へのアンケートによると、500人未満の会議やセミナー、宿泊と飲食の利用ニーズがある一方、展示会は都内や横浜への参加が中心であることが判明。
イベント会社へのヒアリングでは、市内ターゲット型(相模原市民会館と同規模)、周辺ターゲット型(ソニックシティ大宮程度の規模)は需要が見込めるが、整備計画で想定する広域ターゲット型(パシフィコ横浜程度の規模)は需要が見込めないという結果になった。
報告書では、「コンベンション施設の導入は一定の投資が必要となるものの、市内に生み出される経済効果や社会効果は大きく、導入へ向けた検討を引き続き行う必要がある」などと記述。「一部返還地のまちづくり全体を見据え、施設規模や整備手法および推進組織の検討を深めていく必要がある」としている。
今後のスケジュールについて、相模原駅周辺まちづくり課の担当者は「国有地である補給廠一部返還地の処分と都市計画の手続きを平成33年度を目途に行う予定。具体的な施設規模などは、その後に決めることになる」と説明する。