多摩都市モノレールの町田方面への早期延伸を目指すシンポジウムで、石阪丈一町田市長が早期実現に意欲をみせた。
交通政策審議会の答申で、「意義のあるプロジェクト」に位置付けられた同路線。ルートは多摩センターから小山田桜台団地や町田山崎団地を通りJR町田駅を結ぶ約13キロ。
うち、導入空間が既に確保されているのは約7キロ。道路計画がない区間、道路整備未着手の区間、拡幅が必要な区間があわせて約6キロ。市は延伸による経済波及効果を約412億2,300万円/年と見込む。
基調講演で登壇した西浦定継・明星大学教授は「橋本駅と相模原駅周辺のインフラ整備を受けてどうするか、リニア新線(2027年開業予定)の整備効果をどう受け止めるか、といった戦略を持って仕掛けていくことが重要。時間を決めてPDCAサイクルを回す。毎年議論をしても、らちが明かない。プロジェクトを動かしてはどうか」などと提案。
発言を受けた山田則人副市長は「道路計画がない区間(小山田緑地周辺)が決まれば、すぐに動き出す事業。計画策定に6年、着工してから8~10年。早ければ2032年に実現する」と説明。
石阪市長は「町田の発展のためになくてはならない路線。ルートや駅、目標年次を文字にして、事業主体の東京都に具体的な要望をしていく」などと話した。
延伸の気運醸成のため、町田商工会議所は7月1日より、モノレールを町田に呼ぶためのキャッチフレーズを募集。応募者の中から抽選で60組120人を貸し切りモノレール乗車に招待する。