今シーズンで現役を引退するSC相模原の川口能活選手が11月14日、相模原市役所で会見を開き、チーム関係者、指導者、仲間、家族らに向けて感謝した。
引退理由について「ロシアワールドカップや各カテゴリー代表の戦いをみて、自分がプレーしていたときよりも世界で戦えるサッカーになってきている。違ったかたちで日本のサッカー界に貢献したい」と語り、指導者としての道を歩むことを明らかにした。
川口選手は、横浜F・マリノスからポーツマスFC(イングランド)、FCノアシェラン(デンマーク)と世界を転戦後、ジュビロ磐田、FC岐阜を経て、2016年、SC相模原に入団した。
「J3でプレーするのは自分の中で挑戦だった。厳しい環境のときもあったが、その中でも『自分はサッカーが好きだ』ということを再認識し、プレーできる喜びをあらためて実感できた」
「下のカテゴリーにいけばいくほど、チーム、スタジアム運営スタッフやボランティアの数は限られている。そういう方々の献身的な姿勢を間近でみて、温かさ、絆を学んだ。出場機会が減って選手として納得のいく結果を出せたかは疑問に思うところもあるが、濃い経験ができた3年間だった」と振り返る。
SC相模原の今季最終戦は12月2日、引退セレモニーも予定する。「ヨシカツの選手生活25年。感極まることはいろいろある。自分の立場からはその試合に出る、出ないは言えないが、期待してほしい」(望月重良会長)
会見には報道陣63社130人が集まった。川口選手は「日本代表として、あるいはJ1でプレーしていた自分は過去のもの。これだけ多くの人に集まっていただけるとは思っていなかった。今日は自分がプレーしてきたなかで、最もうれしい日」と締めくくった。