町田市立国際版画美術館(町田市原町田4、TEL 042-726-2771)で現在、「美人画の時代―春信から歌麿、そして清方へ―」が開かれている。
浮世絵史の「黄金期」18世紀後半、鈴木春信、喜多川歌麿ら個性豊かな絵師が理想の美人像を追い求め、評判の遊女や町娘、若衆と呼ばれる若い男性などを描いた。
同展は、この「美人画の時代」の軌跡を3章構成、約230点の版画、版本、肉筆画で見せる。1章「美人画の時代の系譜」では、錦絵の黄金期と呼ばれる天明・寛政期と、そこに至るまでの明和・安永期の美人画を紹介。
2章「浮世絵美人画をめぐる三つの視点」では、美人画の多様な魅力を3つの視点から掘り下げるとともに、「美人表現の可能性を幅広く捉える試み」で、役者絵や春画などジャンルを超えた周辺作品にも目を向ける。3章「わたしたちの浮世絵黄金期」では、天明・寛政が「誰にとっての黄金期だったのか」をひも解き、その魅力を探る。
見どころは、近年ますます関心を集めているという「18禁」の春画の名品、ふるさと納税「町田市立国際版画美術館に『歌麿』を呼ぼう!」で収蔵した同館コレクション初の歌麿作品。講演会やコンサートなどの関連イベントのほか、「リピーター割」「シェアサイクル割」「着物割」などの割り引きを実施する。
「黄金期の美人画とは何だったのか、その普遍的な魅力を、現代のわたしたちの視点を通して考える」(担当学芸員)。
開場時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日は17時30分まで)。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日休館)。観覧料は、一般=900円、大学・高校生・65歳以上=450円、中学生以下は無料。前後期で展示替えを行う。前期は10月27日まで。後期は10月29日~11月24日。