小田急電鉄は9月25日、フィンランドの公的イノベーション・ファンド「Sitra(シトラ)」が選定する「世界を変えるサーキュラー・エコノミーソリューション」に日本企業・団体として初めて選ばれた。
同社が2015年にオープンした農園・カフェ・子育て支援施設・ドッグランなどを備えた住宅団地「ホシノタニ団地」、資源物収集のスマート化に関する実証実験など循環型社会の創出に向けた座間市との連携などにより、郊外エリアにおけるコミュニティー活性化など、社会課題の解決に寄与している点が評価された。
シトラのサイトでは、「日本社会の急速な高齢化と若者の都心への移住は、郊外のコミュニティーに高齢者が置き去りにされるという困難な住宅状況を生み出した。小田急電鉄は、改装された古い建物からサーキュレーターコミュニティを創出するための新しいモデルを提供した。このソリューションは、古い建物のライフサイクルを延長し、地域外から生産年齢の人々を引き付けることで、コミュニティーを活性化する」と紹介されている。
「世界を変えるサーキュラー・エコノミーソリューション」は世界から約200件のエントリーがあり、39件の事例が選ばれた。小田急電鉄の取り組みは29日・30日、オンライン開催される「世界循環経済フォーラム(WCEF)」で先進ソリューションとして全世界に発信されるという。