相模川沿いで12月20日、相模原市の伝統行事を引き継ぐ「希望の大凧」が舞い上がった。
毎年5月に開く「相模の大凧」は新型コロナウイルス感染症の影響で中止。伝統行事を多くの人に知ってもらうことと、技術の継承を目的に据え、勝坂大凧保存会の若手メンバーが市助成金を活用して、大凧揚げに挑戦した。
凧の大きさは3.6メートル四方。多くのメンバーが初めてという凧作りは、9月の竹(親骨)の切り出しに始まり、紙貼り、糸目付けまですべて手作業。新型コロナウイルスに打ち勝とうと、勝坂と合わせて「希望」の文字を和紙に書き入れた。
凧揚げ当日、凧が運搬中に壊れるトラブルに見舞われたものの、数回のチャレンジで風をうまく捉えて空高く舞い上がった。「少しでも元気づけになれば」とメンバーの太田翔平さん。相模の大凧文化保存会の川崎勝重会長は「うまく揚がった。技術の継承ができて良かった」と笑顔で話す。
凧揚げの様子は来春、動画コンテンツとして市のホームページなどで公開予定。