社会人アメリカンフットボールリーグ「X1スーパー」レギュラーシーズンが9月4日に開幕し、ノジマ相模原ライズは富士通フロンティアーズに17対49で敗れた。観客数は1152人。
コロナ禍の影響で2年ぶり通常開催の開幕戦は昨季と同カード。前回大敗を喫したライズは1年間、「日本一にふさわしいチーム」を目指し一丸で取り組んできた。一方、富士通は昨季5連覇を逃し、リーグ最優秀選手のクオーターバック(QB)マイケル・ハードソン選手が抜け、複数の主力選手のポジションを変更した新体制。
試合は、最初の攻撃で富士通が先制タッチダウン。ライズは直後のキックオフでリターナーが急襲されてファンブル。ボールをリカバーした富士通がリードを広げる。ライズはQBカート・パランデック選手の鋭いパスで追撃し、ディフェンス陣の奮闘で試合の流れを引き寄せかけるも要所でのキッキングのミスが重なり、3対35で第3クオーターを終える。
第4クオーター最初の攻撃で、ようやくQBパランデック選手からワイドレシーバー(WR)八木雄平選手へタッチダウンパスが通る。さらに試合終盤、プロ野球横浜DeNAから転向してライズに新加入したWR石川雄洋選手が初出場し、24ヤードパスをキャッチして2本目のタッチダウンにつなげた。
試合後、ライズの城ヶ滝一朗ヘッドコーチ(HC)は、「点差ほどの実力差は感じない。一人ひとりが自分の仕事をやり切ることへのこだわりの強さが相手チームのほうが優っていた」と分析。次のパナソニックインパルス戦は、「とにかく勝ちたい。選手の実力がアップしていることは分かったので、結果を出したい」と意気込む。
WR石川選手はチーム合流2カ月でのデビュー戦。「日頃から真摯に練習に取り組んでいる選手。こういう選手は試合で力を発揮する」と城ヶ滝HC。石川選手はパスキャッチした瞬間を「オフェンスラインの人たちが頑張ってくれているし、カートもいい球を投げてくれたので、絶対にキャッチしてやろうと思った。プロ野球で初ヒットを打ったときよりも嬉しかった」と振り返る。