町田市は9月1日より、小田急電鉄が開発した町内会・自治会SNS「いちのいち」の実証事業をスタートする。

　いちのいちは、これまで紙媒体で行っていた地域の回覧や町田市からの町内会・自治会（以下、町会）向け送付物を電子化し、スマートフォンなどで閲覧できるサービス。これまでに秦野市や川崎市麻生区で実証実験が行われている。東京都が総合評価入札で複数の地域向けSNSから選定し、町田市が参画する。

　市内ではコロナ禍で長期間、町内活動が制限されたり、感染防止対策のために市の回覧物送付が休止されたりしている。会員の町会離れや加入率の低下に歯止めがかからないという。

　新サービスの導入により、情報伝達の迅速化、回覧の煩雑さによる負担感の軽減を図るとともに、災害時の安否確認もできるようにする。町会未加入者も一部の情報を公開し、町会への加入促進や地域の活性化につなげることを目指す。

　利用にはアプリのダウンロードが必要。町会単位での申込み後、その区域内の住民が個人単位で利用登録する。利用料は無料。今後、東京都・小田急電鉄連携し、サービスの利用登録を促進するキャンペーンを実施する。