三菱重工相模原ダイナボアーズが8月7日、ジャパンラグビーリーグワン1部2024-2025シーズンに向けたチーム練習をメディア公開した。
ダイナボアーズは昨シーズン、過去最高の9位フィニッシュ。「2027年の日本一」の実現に向けて着実な歩みを見せている。各選手は先月から個人練習に取り組み、合同練習が同5日にスタート。猛暑の中、選手はフィジカルトレーニングに取り組み、大粒の汗を流す。
現在の新加入(カッコ内は前所属チーム)は、PR安昌豪(横浜キヤノンイーグルス)、PR津嘉山廉人(同)、HO李承〈火へんに赫〉(三重ホンダヒート)、CTBチャーリー・ローレンス(トヨタヴェルブリッツ)の4選手。1部リーグでキャップ数を重ねる即戦力が加わった。
安選手は昨シーズン、リーグ戦で全試合に出場。ダイナボアーズでの初練習について、「きついが、周りの選手が暖かく迎えてくれたので、リラックスして取り組んでいる」と笑顔を見せる。
「キヤノンでは若手扱いだったが、ダイナボアーズでは中堅ぐらいになった」という安選手。「若手とコミュニケーションを取りつつ、強みにしているセットプレーとフィットネスでチームにエナジーと新しいエッセンスを与えたい」と意気込む。同期加入の李選手は1歳年下で幼稚園からの知り合い。「家族ぐるみの付き合いもあり、タフな奴なので同じチームで戦うのは心強いし、励みになる」とも。
コーチ陣には、アンドレ・クインさんがヘッドオブアスレティックパフォーマンスに就任。アンドレさんは、ラグビーチームでコーチを務め、直近5年はアイルランド・ゲーリック体育協会でストレングス&コンディショニングコーチを担当していた。
「この時期のトレーニング内容は昨シーズンから大きく変わっている」とグレン・ディレーニーヘッドコーチ。「アタックを改善したコーチ陣に今シーズン、アンドレ・クインさんが新たなスタンダードを選手にもたらす。アタックをさらに改善しながら、ディフェンスも強化していくことになる」と説明する。
昨シーズン終了後、チームから初めて石田一貴選手、エピネリ・ウルイバイティ選手が15人制ラグビーの日本代表に選ばれ、奥平湧選手が7人制ラグビー日本代表としてパリ五輪に出場した。
石田選手は「日本代表ジャージを着ることを目標にプレーしてきたが、今までは見えないものを追っているという感覚があった。代表合宿に参加したことで、メンタル、体力、スキル、それぞれの面について自分の中での目標値ができた。直近の代表に選ばれなかったことは悔しいが、再び選ばれるように、しっかりと積み上げていきたい」と誓い、チーム練習に意欲を見せた。
8月の宮崎合宿とパシフィックネーションズカップ2024遠征メンバーに入ったエピネリ選手は代表初選出。「とても驚いている。チームや家族のおかげ。みんなに誇りに思ってもらえるように頑張りたい」と意気込む。
ディレーニーヘッドコーチは「他の代表選手とともにレベルを上げていくことができる。チームに戻ってきたら、さらにいい選手になっていると思う。チームから代表選手を輩出できることは、みんなが見てくれている証拠で、嬉しい。一人ひとりの選手の努力の賜物」と称える。
リーグ開幕予定日は12月21日。「昨シーズンよりも成長したことをフィールドで見せたい」とディレーニーヘッドコーチ。