鶴見川沿いの田んぼで5月16日に田植えが行われ、小学生や保護者など約130人が参加した。主催は「大蔵の田んぼを育む会」。
同会は、自然あふれる貴重な田んぼを育み・守ることを目的に、小学校卒業生の保護者が中心となって結成。地元の農家から借りた水田で、米を不耕起(ふこうき)栽培で育てている。
当日、参加者は同会会員や東京農業大学学生らのサポートを受けながらロープに沿って一列に並び、10アール(約300坪)の田んぼに3時間かけて、1本1本手作業で苗を植えた。
初めて田植えを体験する子どもたちは、田んぼの中で足をとられて転び、泥まみれになりながらも楽しそうに作業した。作業を手伝った東京農業大学の学生は「大学では実習の機会が少ないので、個人的に参加した。不耕起の田んぼの田植えは初めて。子どもたちの楽しそうな姿が印象的」などと話す。
不耕起栽培は、土を耕さず、冬の間に水を張ることで、雑草の発生を抑えて農薬を使用しない農法。農薬を使用しない田んぼには、ドジョウやザリガニなどの水生生物やカマキリ、イナゴ、などの昆虫、サギやカルガモ、カワセミなどの鳥類が集まり、多様な生物が存在する生態系が形成される。