東京都内に残る数少ないヘラブナ釣り堀「町田へら鮒センター」(町田市南大谷、TEL 042-722-1754)が来年1月17日、50年の歴史に幕を下ろす。
同釣り堀は1959(昭和34)年開業。開業当時、周囲は畑だったという釣り堀。現在は住宅に囲まれながらも、広々とした敷地に大小2面のヘラブナ池と金魚池を設ける。池の水は地下140メートルからくみ上げた井戸水を使う。
社長の足立一平さん(85)は「昭和40年代くらいまでは釣り堀に入りきれない人が行列した。良い釣り場を確保するために早朝3時に来る人もいたほど」と振り返り、廃業の理由について「現在の客数は、だいぶ減って1日40人くらい。後継者がいないうえ、施設の維持費用も負担になっている」と説明する。
35年以上にわたって同釣り堀に来ているという相模原市在住の50代の男性は「なくなってしまうのはとても残念。ここは、わたしのような古くからの常連が多い。みんなそれぞれ思い出がある」と話す。
「利用客には、ここまで何とか続けることができたことを深く感謝している」と足立さん。
開園時間は7時~16時。料金は大人2,000円(半日1,500円)。