町田・文学館通りに「米カフェ」-全メニューで小麦粉代わりに米粉使用

店長の石山草子さん(左)。夫婦で店を切り盛りする。

店長の石山草子さん(左)。夫婦で店を切り盛りする。

  • 1

  •  

 町田・文学館通りそばに3月22日、すべてのメニューで小麦粉の代わりに米粉(こめこ)を使用するカフェ「comecafe(コメカフェ)」(町田市原町田3、TEL 042-720-8280)がオープンした。

小麦粉の代わりに米粉を使用した日替わりランチ

[広告]

 米粉は米を製粉したもので、価格が大幅に上昇している小麦粉の代替品として近年脚光を浴びている。農林水産省は2009年4月に新法を成立させ、米粉の増産支援に乗り出している。先月からは、テリー伊藤さんが出演する米粉普及のCMもオンエアされ、認知度が高まりつつある。

 同店オープンについて、店長の石山草子さんは「わたしが2年前に小麦アレルギーを発症したことが理由。米粉普及キャンペーンとは偶然タイミングが合った」と話す。

 「一般の人は気づかないかもしれないが、そばやしょうゆにも小麦粉が入っていることがある。非常に多くの食品に小麦粉が含まれているため、アレルギーのある人は食事制限がかかり外食は難しい。制限があっても逆転の発想で楽しく食事をしようという思いから、これまでに考えてきた米粉のレシピを使った料理を提供することにした」。

 メニューは、野菜のグラタン・若鶏のグリル・ホッケから1品を選び、米粉のホワイトシチューかポトフ、だしご飯やミニデザートなどが付く日替わりランチ(1,000円)、ケーキセット(700円)、米粉シフォン(350円)、ブレンドコーヒー(400円)、ホットチャイ(500円)など。客単価は1,000円。

 「料理のレシピを小麦粉から米粉に変えても味の違いは分からない」(石山さん)。米粉のホワイトシチューは小麦粉とバターを使わず、米粉だけでとろみをつける。米粉シフォンは国産米100%のうるち米から作られた米粉を使い、きび砂糖で最小限の甘みに抑えた。「米粉は小麦粉と比べてふくらみが少ないが、モッチリ感やしっとり感がある」(石山さん)。野菜は市内の契約農家から直接仕入れる。

 今後の展開について、「定番メニューをつくるとともに、わたし自身が大好きだったギョーザや麺類を提供したい。米粉を使った料理スクールも開催する予定」という。「米粉は小麦粉よりも高コストだが、メニュー価格に反映させることは難しい。米粉の認知度が高まることで、専用の製造工場がつくられて、商品の価格が安くなるとともに選択肢が増えることを期待している」とも。

 店舗面積は8坪で、カウンター8席。営業時間は12時~17時。事前予約でディナーにも対応する。月曜・木曜・日曜定休。

※2012年3月に閉店

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース