日本フットボールリーグ(JFL)前期第9節が5月2日、町田市立陸上競技場で行われ、FC町田ゼルビアはFC琉球に1対2(前半0対0)で敗れた。観客数は過去最高の6,573人。
前節の佐川印刷SCとの無敗対決を制し、7勝1分で単独首位のゼルビア。対戦相手の琉球は9位。昨年の対戦成績は1勝1分。
ゼルビアは前節と同じスタメン。序盤は一進一退の攻防。琉球はディフェンスラインを高く保ち、前線からゼルビアにプレッシャーをかける。28分、ゼルビアMF半田武嗣選手が不正行為で一発退場となり、ゼルビアは10人に。前半は互いに決め手を欠き、0対0で終了。
後半は琉球ペース。数的優位とフィジカルを生かして、ゼルビアのツートップを孤立させる。69分、右サイドからの直接フリーキックを琉球のDF鈴木寿毅選手が直接決めて先制。さらに3分後には右サイドの突破から、中央に折り返すと最後はMF國仲厚助選手がシュート。追加点をあげる。ゼルビア相馬直樹監督はすぐさま、DF藤田泰成選手とMF星大輔選手に代えて、MFの鈴木崇文選手と飯塚亮選手を投入。3バックにフォーメーションを変更する。
ゼルビアは前線にパスが繋がらず、FW木島良輔選手がドリブルで持ち込む展開から、投入した選手が積極的に動き回り、徐々にペースをつかむ。するとロスタイム、中央でパスを受けたFW木島選手が右足でシュート。一矢を報いる。その後もゼルビアは攻勢をかけるが、そのまま試合終了。ゼルビアは今季初黒星を喫した。
試合後、相馬監督は「連戦の疲れのなかで選手はよくがんばった。退場者を出した後も相手が木島選手と勝又選手を恐れていることが分かったので、フォーメーションを変えなかった。2失点後は中盤に負担がかかっていたのでMFを1人多くして、初めて3バックに変更した。(采配を振り返って)10人でも勝ちにこだわった。ドローは考えていない。最後のゴールに思いがこめられている。休みをとって勝利とゴールにこだわって戦いたい」と話す。
1998年~1999年に相馬監督を日本代表の左ウイングに起用した、琉球のフィリップ・トルシエ総監督は「ピッチ状態が良くなかったので、ゼルビアの選手は持ち前のテクニックを生かすことができなかった。相馬監督は2失点後、思い切ってシステムを変更した。このような勇気は指導者にとって重要。負けて学ぶことは多い」と話す。
次節は5月9日、Honda都田サッカー場(静岡県浜松市)でHonda FCと対戦する。