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町田の美術館で「駒井哲郎」展-銅版画のパイオニア、500点を展示

駒井哲郎「La Maison Jaune (黄色い家)」1960年
ディープ・エッチング、アクアチント
福原コレクション(世田谷美術館寄託)
©Yoshiko Komai 2010/JAA1000185

駒井哲郎「La Maison Jaune (黄色い家)」1960年 ディープ・エッチング、アクアチント 福原コレクション(世田谷美術館寄託) ©Yoshiko Komai 2010/JAA1000185

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 戦後日本の銅版画のパイオニア、駒井哲郎の回顧展が4月9日より、町田市立国際版画美術館(町田市原町田4、TEL 042-726-2771)で開催される。

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 駒井哲郎は1920(大正9)年、東京日本橋生まれ。東京美術学校(現・東京芸術大学)油画科卒業後、国内外の展覧会で受賞し、棟方志功とともに世界の舞台で高い評価を獲得。1972(昭和47)年、東京芸術大学美術学部教授に就任。初代の版画担当の専任教授として日本の現代版画を指導した。1976(昭和51)年逝去。

 同展は、資生堂名誉会長の福原義春さんが収集した約500点の大コレクションを全作品総入れ替えの2部編成で開催する。第I部では、慶応義塾普通部時代に制作した初期作品からルドンやクレーを解釈しながら独自の表現を生み出した1950年代の作品を展示、第II部では1960年代の作品から病に冒され、その心情を痛切に表現した作品を展示する。

 「見えるものを描いて、見えない心の内を表現することを追い求め、それを鋭い感性と熟達した技術によって銅版画へと移し変えることに成功した、まれに見る才能豊かな芸術家。上・下巻の長編小説を読むように、駒井が創造した『こころの造形物語』を、初めから終わりまでじっくりと味わっていただければ」(同館学芸員)

 関連企画として、福原さんと作家の堀江敏幸さん(早稲田大学文学学術院教授)の講演会をそれぞれ開催するほか、版画家の渡辺達正さん(多摩美術大学教授)による駒井哲郎愛用のプレス機を使ったデモンストレーション、版画制作体験会なども予定する。

 会期は、第I部=4月9日~5月8日、第II部=5月11日~6月12日。開場時間は10時~17時(土曜・日曜は17時30分まで)。月曜休館。観覧料は、一般=800円、大学・高校生=600円、65歳以上=400円、中学生以下無料。展覧会初日と開館記念日(4月19日)は無料。第I部と第II部のセット券割引も行う。

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