絵本「キャベたまたんてい」シリーズなどで知られる町田市在住の児童文学作家、三田村信行さんの展覧会が7月23日より、町田市民文学館ことばらんど(町田市原町田4)で開催される。
三田村さんは1970(昭和45)年のデビュー以来、ミステリーや歴史小説、ノンフィクションなど幅広いジャンルの児童文学作品を執筆。ある日お父さんが3人に増えてしまったといった風変わりな話や、歴史上の人物を生き生きと描いた長編など、日常に潜んでいる不思議で奇妙な世界を多く描く。2009年には、長年にわたる創作活動に対して巖谷小波文芸賞を受賞。「風の陰陽師」で2010年、日本児童文学者協会賞を受賞した。
絵本作家の宮本えつよしさんとのコンビによる「キャベたまたんてい」は、キャベたまたんていと助手のトマトちゃん、頭にバターをのせたじゃがバタくん、ダイコンけいぶや物知りなカボチャはかせが力を合わせて事件を解決する物語。シリーズ12巻を出版。「市内の図書館で貸し出しが多く、子どもに大人気の作品」と同館学芸員の杉本さん。
「キャベたまたんていとなぞを追え!」と題する同展。第1部では、佐々木マキさん、夏目尚吾さん、二星天さんが描いた挿絵の原画計13点とともに、三田村さんの作品の魅力を探る。第2部では、キャベたま最新作の世界を展示室に表現。挿絵や文章を展示するほか、手作りのキャラクター人形や恐竜の骨をイメージしたオブジェなどを置く。
関連イベントとして、局田奈都子さんによる読み聞かせ、キャベたまカルタ作りワークショップ、宮本さん講師の「キャベたま工作会」「おはなし作りにチャレンジ!」、三田村作品の人形劇と紙芝居、三田村さんと宮本さんの対談「キャベたまたんていが生まれるまで」などを予定。事前申し込みが必要な企画もある。
「展覧会では、『ドキドキのたね』を手がかりに、キャベたまたんていや仲間と一緒に探偵になって、『ほねほねきょうりゅうのなぞ』を解き明かすことができる。親子で楽しんでいただければ」(杉本さん)。
観覧時間は10時~17時。月曜・第2木曜休館(9月19日開館)。入場無料。9月25日まで。