町田市立国際版画美術館（町田市原町田4、TEL 042-726-2771）は12月1日より、「全国大学版画展」を開催する。

　今年で37回目となる全国大学版画展。世界でも数少ない版画専門美術館である同館では1987（昭和62）年の開館以来、同展を毎年開いてきた。

　同展は、版画を学ぶ全国の大学生・大学院生・専門学校生にとって年に一度の成果が問われる重要な機会。技術を発表するだけではなく、版画や美術の概念そのものへの挑戦や社会へのメッセ－ジを含み、優れた表現をみせる作品も発表される。

　銅版画家の山本容子さんも学生時代に出品して買い上げ作品に選ばれるなど、「限りなき可能性を秘めた展覧会であり、版画の将来を計る催し」（同館担当者）。今回は美術大学や専門学校など53校から約250点の作品を展示する。

　期間中、大学版画学会の研究発表や学生作品の販売などを行う。人気企画の「観客賞」は、投票者の中から抽選で5人にプロの版画作家による作品を進呈する。

　「様々なイベントが市民や版画ファンに定着し、楽しみにしている方が大勢いる。版画を通じてコミュニケーションの場が広がれば」（同館担当者）。

　開館時間は10時～17時（土曜・日曜・祝日は17時30分まで）。月曜休館。観覧無料。今月16日まで。