国土交通省の交通政策審議会答申案が4月7日に公表され、広域町田圏では多摩都市モノレールと小田急多摩線、それぞれの延伸が「意義のあるプロジェクト」に位置付けられた。
新たな答申案では「開業が適当(A1)」「整備着手が適当(A2)」「今後検討(B)」の3つの格付けがなくなり、輸送需要見通しや費用便益比、財務の分析、事業化に向けた関係者の検討の熟度などを踏まえた、「意義」と事業化に向けた主な「課題」が各プロジェクトごとに示されている。
多摩都市モノレール「多摩センター~町田の延伸」は、「多摩地域の主要地区間のアクセス利便性の向上」が意義として挙げられ、「導入空間となりうる道路整備の進捗の見極め」「事業化に向けた関係地方公共団体・鉄道事業者などの具体的な調整」が課題として示された。
小田急多摩線の延伸「唐木田~相模原~上溝」は、「相模原市及び町田市と都心部とのアクセス利便性の向上」が意義として挙げられ、「採算性の確保に必要な需要の創出につながる沿線開発の取り組み」「東京都と神奈川県の関係地方公共団体が協調して検討すること」などが課題として示された。
また、橋本駅が2027(平成39)年に開業するリニア中央新幹線駅にふさわしい駅周辺まちづくり、乗り換え利便性の向上が期待される「広域的な交通ネットワークの拠点となる駅」に位置づけられた。町田駅は「駅まちマネジメントの推進」により、地域活力の創出に資することが期待されている。
小田急電鉄による、「町田駅における駅前広場整備及び駅改良」「鶴川駅における橋上駅舎化及び駅前広場・自由通路整備」「中央林間駅における歩道整備、通路拡幅及び改札口新設」の3つのプロジェクト提案も盛り込まれた。