多摩丘陵の豊かな森の谷あいで養鶏場を経営する「カトウファーム」(町田市相原町、TEL 042-773-7219)の手づくりプリンが今月、町田商工会議所が発表した第13回町田市名産品に認定された。
養鶏場では、天然酵母を加えた自家配合飼料と地下から湧出する天然ミネラル水を与えて鶏を育てる。社長の加藤博康さんは「抗生物質や抗菌剤は一切使わない。安全にこだわった卵は『コクがあって風味が良い』『卵アレルギーの子どもが食べても、症状が出なかった』などの評判をいただいている」と話す。
同社は5年前からプリンの製造を開始。加藤さんは「鶏インフルエンザの発生、飼料となる原材料の高騰など養鶏場を取り巻く経営環境は厳しい。市内大手スーパー社長の勧めもあって、もうひとつの収益の柱としてプリン製造を始めた」と振り返る。
現在は、特殊卵の黄身と生クリームをたっぷり使った濃厚な味わいの「ナチュラルプリン」(カップ200円、瓶250円)、特殊卵と牛乳、カラメル、バニラエッセンスで作った素朴な味わいの「カスタードプリン」(同価格)、磯沼牧場(八王子市)とのコラボレーションで生まれた、なめらかクリーミーな「ジャージープリン」(瓶300円)を直売所とシェルガーデンの一部店舗などで販売している。
カスタードプリンとジャージープリンは町田市名産品に認定されたほか、日本農業新聞「2008一村逸品大賞」の前期優秀賞にも選ばれた。今後の展開について、加藤さんは「大量生産して市場に流通させるのではなく、直売を中心に身近な人たちに届けたい」と話す。
直売所の営業時間は、水曜・金曜・土曜の11時~15時。