
ジャパンラグビー・リーグワン ディビジョン1第11節が3月16日、 たけびしスタジアム京都 (京都府)で行われ、三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、ダイナボアーズ)が東京サントリーサンゴリアス(以下、サンゴリアス)に34対22で勝利した。入場者数は6035人。
昨季の長崎県初開催に続く、三菱重工と関わりのある京都府でのリーグワン初開催。ダイナボアーズは3連敗中で、入れ替え戦に回る11位まで下落。負傷者も多く抱える厳しい状況。フロントローには、ディビジョン1最年長のHO安江祥光、PR森本潤、チームへの合流間もない新加入の南アフリカ出身PRクフチャ・ムチュヌという初組み合わせ。ジャクソン・ヘモポとマリノ・ミカエリトゥウを欠くNo8には前節に続いて吉田杏が入る。
冷たい雨が降り注ぐなか、ダイナボアーズの選手たちはアグレッシブな熱いプレーを見せる。フォワードのフィジカルバトルで優位に立つと、バックスに次々とボールを展開。チャーリー・ローレンスとマット・ヴァエガのCTBホットラインによるトライで機先を制して、22‐8のリードで試合を折り返す。
後半は、サンゴリアスがラインアウトからSO流大がすばやく中央に展開し、WTBチェスリン・コルビがトライゾーンに飛び込む。そこからサンゴリアスが反撃に転ずるも、ダイナボアーズが要所のディフェンスで主導権を握らせない。
ダイナボアーズは課題だったベーススキルにテコ入れし、セットピース、ブレイクダウンなどの局面で互角に戦う。キックを使ったエリア取りの攻防では、南アフリカ代表の両ウイングであるカートリー・アレンゼ(ダイナボアーズ)とコルビの空中戦も見どころの一つではあったが、後半はSOジャック・ストラトンがフェアキャッチを使ってエリアを挽回し、試合の流れを寸断。サンゴリアスの攻撃フェーズが増えたところでターンオーバーする。
締めくくりは、ハニテリ・ヴァイレアのキックパスを受けた小泉怜史の復帰トライ。「準備していたプレー」(ヴァイレア)で終盤にリードを広げたダイナボアーズが逃げ切りに成功。対サンゴリアス公式戦で初白星を挙げた。
試合後、グレン・ディレーニーヘッドコーチは「素晴らしい街、歴史のある街で、いいラグビーを見せることができた。雨の中、両チームともにスキルの高いトライを多く見せて、いい試合内容だったと思う」などと話す。
次のホストゲームは4月11日、ベネックス総合運動公園かきどまり陸上競技場(長崎県)で横浜キヤノンイーグルスとの「神奈川ダービー」。