スロットカー製品の開発・販売やコースの設計などを手がける「バン・プロジェクト」(町田市小川、TEL 042-788-3900)は5月、町田街道沿いに「レーシングパラダイス本店」(同)をグランドオープンした。
スロットカーは、24分の1や32分の1スケールの模型自動車がスロット(溝)のついたコースを走るシステム。スロットの両側に設置された電線からスピードに応じて電力を供給することで変速する。
同社は、24分の1プラモデルの車体をスロットカーに取り入れた、世界でも草分け的な存在。シャーシ製品名は「PLAFIT(プラフィット)」。同社社長の伴野正之さんの兄が経営するシグマホビー(横須賀市)が開発する。「兄の会社が開発部門、私の会社が営業部門」(伴野さん)。製品の約7割は主にヨーロッパに輸出。「パーツの精度、作り込みのこだわりが海外で高く評価されている」(同)。
世田谷区から移転した「レーシングパラダイス」。店舗面積は約100坪。自動車チューニングショップと共用する巨大な倉庫内に、32分の1コース=2タイプ(SCJミニタイプ=6レーン、峠・ラリーコース=2レーン)と24分の1コース=2タイプ(大型サーキット=8レーン、オーバル・インライン切り替え式=8レーン)を設置する。大型サーキットの全長は50メートル。「当店は、コースのショールーム的な位置付け。開発したパーツのテスト走行も行う」(同)
「32分の1コースは主に完成車を走らせる。車体の底に磁石がついているためコースアウトしにくく、初心者でも扱いやすい。自動車関連イベントなどでとても好評。24分の1は、自分が好きな自動車のプラモデルを用意し、車体に合わせてシャーシを組み立てる。パーツの選び方、セッティングによってスピードが変わるので奥が深い。32分の1でスロットカーを始めた方も徐々に24分の1にはまる」(同)。
24分の1フルスペックモデルのオーダー料金は約12,000円(プラモデル代除く)。「完成品シャーシは5,000円程度で販売しているが、車体に合わせて調整やパーツ交換が必要。これに慣れないとまともに走らせることができないので、1台目の車はオーダーをお勧めしている。2台目から自分の手で作ってみてほしい」(同)。
毎週土曜開催のレースイベントには、子どもからプロのカーレーサーまでさまざまな人が参加する。「レースの駆け引きの面白さは格別。スロットカーを通じて、ものづくりの楽しさや自動車の魅力を感じてもらいたい。初めての方には随時、無料体験走行を実施する」(同)とも。
会員の利用料金は、ワンデイ走行=2,500円、デイタイム走行(14時~18時)=1,000円、ナイトタイム走行(18時~23時30分)=1,500円、レイトタイム走行(21時~23時30分)=1,000円。ビジターは会員料金の500円増し。会員登録料は、一般=2,000円、ファミリー&カップル=3,000円。レンタカーとレンタルコントローラーの貸し出しは無料。
営業時間は14時~23時30分。