スイス発の脱力系ドキュメンタリー・パフォーマンス「ムネモパーク」の公演が3月11日・12日、川崎市アートセンター(川崎市麻生区)で行われる。
出演する4人の老人は、第二の人生として鉄道模型づくりに没頭する本物の模型マニア。舞台装置は老人たちが丹念に制作した1/87スイス鉄道模型で、精巧な鉄道模型の上を、小型カメラを搭載したミニチュア電車が、「ムネモパーク」に込められた記憶や思いを切り取っていくパフォーマンス。2006年アヴィニョン演劇祭で大ブレイクした話題作で、日本初公演となる。
構成・演出のシュテファン・ケーギさんは1972年スイス生まれ。2000年にアートプロジェクト・ユニット「リミニ・プロトコル」を共同設立。リュックひとつで世界中を飛び回る自称「住所不定」アーティスト。ドキュメンタリーやレディ・メイドの手法を用いながら社会の問題を顕在化させる大胆なプロジェクトの数々は、21世紀アートの新たな事件として世界中の注目を集めている。
会場となる川崎市アートセンターは昨年10月、小田急線新百合ヶ丘駅から徒歩3分の場所にオープンした。「芸術を創り、育て、楽しむ」センターとして、195席の小劇場と113席の映像ホール、映像編集室、工房、市民や芸術家のコラボレーションスペースなどの施設を備える。
開演時間は、11日=20時、12日=14時。
同公演は3月14日~17日、東京国際芸術祭2008のプログラムとして、にしすがも創造舎特設会場(豊島区)でも行われる。