就農して初めに困ったのは、売り場がないことでした。まず第一に考えたのは、JA(農業協同組合)の直売所に出荷できたら良いだろうとの思いでした。皆様も思い浮かぶことかと思いますが、就農したらまずJAに加入しなくては、と思っていたのです。そうして、JAの職員の方にお伺いいたしました。
それから、ひと月待っても一向に連絡など来ません。お電話をしたら、今は協議中です、、、また一ヶ月連絡が来ません。これは何なのか?未だに理解できないのですが、よそから引っ越して来たひとは会員にはなれない、そう言った村意識から来るものにより排除されたのは間違いありません。JAの職員さんは、本当にいい方だったのですが、「すみませんが、会議によりダメだということになったものですから、、、」それしか答えようがなかったようでした。(就農二年目よりJA鶴川には加入及び、生産部会に入っている友達もいます。JA鶴川の職員さんは本当に親切にしていただき、本当に感謝しています、ただ私の住んでいる場所は他のエリアになるためこちらに加入できなかったのです)
地元と仲良くして、地域に溶け込みJAに加盟して直売所に出荷しよう!という当初の目標はここにきてあっけなく打ち砕かれました。さて、どうしましょう?
初めに考えたのは、イベントで販売することでした。町田市の「木曽おもしろ市」、こちらには半年ほどお世話になりました。その次にお世話になったのは、「産直の店 大野台」。こちらも半年ほど出荷いたしました。
「産直の店 大野台」もとても好きだったのですが、その時気づいたことがありました。
「有機野菜を求める人がいない」
こちらの直売所は、お年寄りの趣味の野菜作りの方が多く、最後は安売り合戦になってしまい撤退いたしました。
現実は、日本の有機野菜を求める方の割合は、約5パーセントで、日本の有機野菜生産者は0.4パーセントという、大変厳しい数字になっています。厳しいと言うのは、購買する方のほうで、生産者は本当は作っても作っても間に合いません。
そうして、何が起きると思いますか?魚沼産コシヒカリは生産量より、出荷量の方が上回っていると、新聞で読みました。
現在流通している有機野菜は、本当に有機野菜なのか?そういった疑問が湧いてくるのは当然ですが、その答えを私は知りません。
写真は「産直の店 大野台」の出荷の様子
前回のコラム→#004 知って得する新規就農用語 part1