特集

「ラジオの時間ですよっ!」
FMHOT839番組ディレクター奮闘記
#013 僕のネタ探し

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相模原市や町田市などのローカル情報を発信するコミュニティFM局「FMHOT839」。番組「それいけ!さがみ月光団!」でディレクターを務める「月光団団長 蝉丸」さんがラジオの魅力を伝える連載企画。

#013 僕のネタ探し

「話のネタはどうやってさがすんですか?」
と、聞かれます。
これに関していえばパーソナリティそれぞれだと思いますが、僕の場合は地域情報番組を担当しているので、「自分でやってみる・行ってみる」のがネタの素の時が多いです。今やネットを見ればいくらでもパソコンの前で、ネタは拾えます。
でも、そうやって拾ったネタは、「自分のネタ」ではなく「他人が作ったネタ」で、それをつかって話してもどうしてもリアリテイが生まれません。聞いていてもなんだかうつろな感じがしますね。
なので、僕は「自分が直接見た・直接聞いた・直接感じた」ことを大切にします。
取材のきっかけや資料としてネットの情報を使うこともありますが、意外と実際に見ると違ったり、実際に行ってみると新しいネタを見つける事だってあります。一番新しくて脂がのったネタを話すなら、直接見に行ったほうが早いですしね

というわけで。
大型連休が終わりました。
僕の大型連休の毎度おなじみは「泳げ!鯉のぼり相模川!」です。
「見に行く」のではありません。「作業」をします。
今年は4月29日にこいのぼりを「あげる作業」、5月6日にこいのぼりを「さげる作業」をしてきました。今年で5年連続、地元の田名地区の人々を中心にしたボランティア100人程に交じって作業しました。
今年で30周年を迎えた「泳げ!鯉のぼり相模川!」。こいのぼりを「あげる」「さげる」という作業ができるだけでもいい経験ですが、地元の人に交じるというのが大切です。

作業をしながら聞く「あそこに美味し店ができた」「来年の祭りはこうなる」という話はまさに生きた地元の話です。地元の人が使う言葉(簡単に言えば「方言」)を聞けるのもいいネタになります。
今年はあげるときに風が強かったです。今年の相模原は大型連休を通じて風が強かったですね。こいのぼりをあげるとき、さげるときにはこいのぼりがワイヤーに絡まったりしてかなり苦戦をしました。とくに鯉のぼりを作業は毎年人数があげる作業より減ってきているので作業が長引きつつあります。

もともとは家庭で使わなくなったこいのぼりを供養のために始めた「泳げ!鯉のぼり相模川!」。いまでも各地からたくさんのこいのぼりが水郷田名に集まります。実際に相模川を泳ぐ1200匹のこいのぼりと別にたくさんのこのぼりがいます。送られたこいのぼりの中にはもう泳げないこいのぼりもありますが、そういったこいのぼりはしっかり供養しているそうです。

ラジオの放送で「地元の話」として
「こいのぼりきれいですね」
だけでもいいのですが、「自分が直接見た・直接聞いた・直接感じた」を付け足せばより深い「地元の話」になるでしょう。

自治会のお祭り、学校の合唱コンクール、幼稚園の入園式。
僕は機会があえばどんなイベントにも参加をしようと思います。
たまに「え?なんでこんなことを取材するの?」という顔をされることもありますが、それ自体が放送できなくても、そこからつながる「話のネタ」があります。

僕の番組はそうやって地域の事柄を多面的に見て、連鎖させて構成しています。一面だけ見ても面白くない事も、ちょっと斜めにするとたちまち「地元の話題」になることもありますから。

例えば「泳げ!こいのぼり相模川!」
こいのぼりだけをみても面白いですが、もう少し目をあげてみましょう。

あの1200匹のこいのぼりをぶら下げている5本ワイヤー。
水郷田名から相模川と森と道路を越えて、愛川町の山の斜面へ。
あのワイヤー。どうやって架けているのでしょうか?

そこには相模川のこいのぼりが始まって30年の知恵と技術があります。

実は、あのワイヤーを架ける作業は・・・・

来年、ご自分の目で見てくださいね。

【プロフィール】
相模原、町田、愛川町の情報を配信するコミュニティFM「FM HOT 839」83.9MHz番組ディレクター。毎週日曜16時~19時生放送の番組「それいけ!さがみ月光団!」を担当する。
番組公式サイト
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