FC町田ゼルビアはJFL第9節、ホームで藤枝MYFCに3対0で勝利し、5連勝。2位をキープした。観客数は3219人。
開幕戦で福島に敗れた後、無敗試合を続けるゼルビア。前節はアウェーでソニー仙台に勝利し、勝ち点差2の2位に浮上、首位も見えてきた。
藤枝は、セリエAインテルやオランダの名門アヤックスでプレーした実績を持つケルロン選手など強力な外国人FWを擁する。開幕2戦で連敗した後は6試合負けなし、前節は首位の長野に勝利するなど好調。齋藤俊秀監督(兼選手)は、ゼルビア秋田豊監督とフランスワールドカップ日本代表のチームメイト。2人の元日本代表DFが率いるチームの対戦となった。
今シーズン最初で最後のナイトゲーム。屋台村にはテーブル席が多数用意され、試合前、大勢の観客が飲食やイベントを楽しんだ。
「立ち上がりは良い入り方だった」(齋藤監督)という序盤、藤枝の押し込む時間が続くと秋田監督は早くもFW岸田和人選手に交代の指示を出す。その直後の37分、ゼルビアは中盤から前線にパスをつなぎ、最後はMF大竹隆人選手がゴール中央で相手DFを引き付け、右サイドに走り込んできた向慎一選手にラストパス。これを決めて先制。続く43分にも同様の展開で向選手が2点目。
後半、齋藤監督はアラン選手に代えてナイジェリア出身のオハ選手を投入。一進一退の攻防が続くが、アディショナルタイム、途中出場のアンデルソン選手が右サイドからトリッキーなキック「ラボナ」でゴール前に決定的なパス。これを岸田和人選手が押し込み、3点目。ゼルビアのカウンター攻撃が功を奏し、勝ち点3を獲得した。
試合後、秋田監督は「アンディ(アンデルソン選手)のラストパスなど、選手が自分たちの良いところを出して勝てたことは素晴らしい。ただ、もっと点を取れるチャンスをつくり出さなければ。カウンターでの得点力を上げていきたい」と話す。
前半の岸田選手の交代指示については、「(持ち味が出ていなかった)真野亮二選手と代えるつもりだったが、岸田選手を見て『俺がやらなければ』と思ったんだろう。戦術の修正ができて、得点にも絡んだので交代を見送った」と説明する。
2得点の向選手は「常日頃、監督から言われているオフザボールの動きができた。得意なパターンでの得点。アシストしてくれた真野選手と大竹選手に感謝」と振り返った。
次の公式戦は5月4日、武蔵野陸上競技場(武蔵野市)で横河武蔵野FCと対戦する。「競技場こけら落としの試合で負けて、悔しい思いをした相手。(今日のプレーを)次の試合につなげたい」(向選手)。