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「町田市の東京都離脱」話題に 帰属問題でアンケート調査

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 イギリスの国民投票によるEU離脱を受けて、「町田市の東京都離脱」がネットやテレビで話題になっている。町田市民はどう思っているのだろうか。町田経済新聞では現在、アンケート調査を実施している。

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 途中集計(7月19日0時現在)は、投票数404。うち、「東京都町田市がいい!」=38.37%(155)、「神奈川県町田市がいい!」=27.23%(110)、「どっちでもいい」=7.43%(30)、「独立すべき」=26.98%(109)。東京都残留がリードするも過半数には至らない。

 SNSでは、「障害者としては東京都であるほうがいろいろ制度の使い勝手が良い」、「東京なのに神奈川中央バス。小田急線で多摩川渡って神奈川に入ったかと思ったら、なぜか町田でもう1回東京に入る。神奈川県町田市でも郵便物は届く。ぶっちゃけどっちでもいい」、「神奈川県だと思います。 はみ出してるので…」、「自治体の意識レベルでは既に独立してる。市役所の人が『都内では…』と説明してたので」、「町田は東京でも神奈川でもなく、バチカン市国と同じような市国だと言い放った友人がいた」、「チャントを密かに作詞・作曲して来る独立の日に備えていたりするw」など、さまざまな意見が寄せられている。

 町田市は123年前、政府主導で「神奈川県を離脱」している。市立自由民権資料館(町田市野津田町)の展示解説資料によると、神奈川県だった3多摩(西多摩郡・北多摩郡・南多摩郡)が「東京府民の飲料水となる玉川上水の水質管理」を理由に、1893(明治26)年に東京府へ移管される際、町田市を含む南多摩郡は「移管に反対」だったという。神奈川県にとっては、税収上の重要地を失う反面、自由民権運動の拠点である「厄介(やっかい)さ」を排除できるという政治的な思惑があったと指摘する。

 町田市が再び神奈川県に戻るためには、東京都と神奈川県でそれぞれ住民投票を行い、双方で過半数の賛成を得なければならない。「独立すべき」の回答の裏には東京都であろうと神奈川県であろうと「町田は町田」という市民の自負が見える。歴史を振り返ってみると、「町田市の東京都離脱」は単なるネタに収まらない示唆がある。

 アンケート調査は、町田経済新聞のPCサイトから回答できる。期限は7月22日9時5分。

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