国土交通省が3月27日に発表した今年1月1日時点の公示地価で、町田市の商業地の平均価格が調布市に抜かれて5位に下がった。一方、リニア中央新幹線の開業を控える橋本駅周辺の商業地は価格が大きく上昇した。
対前年の平均変動率で、町田市は住宅地が0.0%(前年 0.0%)、商業地1.3%(同1.5%)、相模原市は住宅地が0.8%(同 0.6%)、商業地1.5%(同 1.1%)。
町田市の商業地の平均価格は69万7,800円。平成27年以降、上昇率が多摩平均を下回り、今年、調布市に抜かれて26市中5位。住宅地の平均価格は15万6,000円で同21位。「商高住低」となっている。
町田駅周辺では、多摩地区の商業地価格4位「野村証券町田支店」(町田市原町田6-3-9)が1平方メートル当たり257万円で前年より10万円アップ。同8位の町田駅前通り「薬マツモトキヨシ町田東口店」(原町田6-15-15)は同182万円で前年比5万円アップ。町田駅前通り「三徳ビル」(原町田4-1-7)は同172万円、ぽっぽ町田やブックオフなどが立ち並ぶ原町田中央通り沿いのビル(原町田4-5-8)は74万7,000円。
相模原市内の商業地価格1位は、相模大野駅前の商業ビル(相模原市相模大野3-14-11)の94万5,000円。対前年の変動率がプラスに転じた平成25年以降、0.5%前後の「微増」であるのに対し、リニア中央新幹線の開業を控える橋本駅から約200メートルの商業ビル(相模原市橋本3-3-10)は41万1,000円(対前年7.3%)と大幅アップした。
町田市内で住宅地の標準地80カ所の対前年変動率を見ると、プラス=17カ所、マイナス=25カ所、ゼロ=38カ所。「多摩地区では、住宅地としてブランド力のある地域などで根強い需要がみられるものの、利便性に劣るバス便地域や傾斜地を造成した旧来の住宅地は人気が低く、需要が停滞している」(東京都)。