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相模原野菜、収穫期に 有機農家も奮闘、農業まつりも

風雨ファームの清水剛さん

風雨ファームの清水剛さん

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 津久井の有機農家「風雨ファーム」(相模原市緑区根小屋)が秋の収穫期を迎えている。

風雨ファームの野菜

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 少量多品種で年間50種類ほど栽培する畑では現在、ダイコン、サトイモ、サツマイモ、ヤーコンなどが実っている。「今夏は猛暑と降雨が少なくて苦労した。本気で農業をやめようかと思った」と清水剛さんは振り返る。

 清水さんは2010年に脱サラして、津久井の「根っこ農園」に研修生として入る。その後、両親が持っていた畑と周辺で借りた畑を合わせて4反(約4000平方メートル)で農業を営む。肥料は2年かけて発酵させた腐葉土のみ。作物の生育に影響を与える耕盤(こうばん)を作らないように耕運機で耕す。2年かけて発酵させた腐葉土のみを肥料に使い、夏は日の出から日の入りまで、ひたすら雑草を取る。虫はほとんどつかないという。

 農業のかたわら、野菜マーケット&コミュニティー「ビオ市」の運営、農関連の撮影や料理記事を書くなどの小商いも手掛ける。街なかに住み、国道16号を使って軽トラックで畑に出勤するユニークなライフスタイルを実践する。

 新規就農者には「5年の壁」があるという。新規就農支援で年間最大150万円の助成金を受け取れる5年間に自立できず、離農せざるを得ない人もいる。「私は助成金を受け取っていない。よく考えて、農業をやることが大切」と話す。収穫した野菜は、個人向けカタログ販売のほか、飲食店や自然食品店に直接卸す。取引先は紹介で広げる。

 「コンパクト経営で農的生活を楽しんでいる。採れすぎた野菜をピクルスに加工する事業もいずれ手掛けられれば」(清水さん)

 相模原市は11月11日、淵野辺公園(中央区弥栄3)で農業まつりを開く。野菜や鶏卵や相模川産アユの販売、乳牛の品評会、子牛の展示、市内農産物を使った料理紹介、食育などを行う。開催時間は9時15分~14時30分。雨天決行。

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