津久井の農園で9月23日より、白イチジクのもぎ取り体験会が開かれる。生産者の中村美智子さんは、「あまり流通していない白イチジクの濃厚な味わいを知ってほしい」と参加を呼びかける。
白イチジクはフランスから導入された「ロングドート(Longue d'aout)」。熟しても表皮が赤くならないのが特徴。秋の果実は、果肉の糖度が高くて水分量が少ないことから、ネットリとした濃厚な甘さになる。日持ちがしないため、市場に出回ることが少ないという。
中村さんは7年前、白イチジクの味に惚れ込み、1反の遊休農地で栽培を始めた。栽培ノウハウがなく、無農薬栽培のためカミキリムシ被害に苦労したという。試行錯誤しながら3年後に収穫。津久井のブランドにしたいと、「グリーンハート」と名付けて、栽培者を増やしたり、地域のレストランや洋菓子店の協力を得て白イチジクスイーツを開発したりと普及に取り組む。
もぎ取り体験は初めての試み。「生で味わってもらいたい」と企画した。「一つの木から12個しか収穫できないなど生産性が低いうえ、害虫で枯死してしまう。来年からは天敵線虫による害虫対策に取り組むなど、生産量の拡大を図るとともに販路を広げたい」と意気込みを見せる。
開催時間は9時~11時。入園料は1,500円(イチジク1キロ付き)。1日2組限定。事前に津久井イチジク農園(green-heart@tukui-fig.name)宛にメールで申し込む。9月30日まで。