相模原のスタジアムの未来を考えるタウンミーティングが1月18日、アリオ橋本で開かれた。主催は、相模原市ホームタウンチーム(ノジマ相模原ライズ、三菱重工相模原ダイナボアーズ、SC相模原、ノジマステラ神奈川相模原)。
相模原駅前の相模総合補給廠一部返還地(15ha)での「多機能複合型スタジアム」建設を呼びかける署名活動の一環。スポーツ庁の委託事業で、スタジアムの開発可能性を検討する官民連携協議会の座長を務める間野義之・早稲田大学スポーツ科学学術院教授が登壇した。
間野教授は、Jリーグ基準の天然芝のフィールドと全天候型を共存させる可動式屋根や可変式の床、試合がないときも施設を有効利用して収益をあげるためのホテルやコンベンション、カジノなどとの併設、3DホログラムやAIなどの先端技術を活用した新しい観戦体験の可能性などを海外の最新事例を交えて紹介。
対象地について、「首都圏でこれだけの好立地はない。リニア中央新幹線による都心からの集客、小田急多摩線延伸の促進につながる。スタジアム面積は3~4haで十分だが、アトランタのように街全体をつくる『スタジアムシティ』の発想が必要。市民一人ひとりが自分ごととして考えてほしい」などと呼びかける。
SC相模原の稲本潤一選手はアーセナルなど欧州のビッククラブでプレーした経験を振り返り、「すばらしいスタジアムでプレーすることは選手のモチベーションを高める。練習場や家族と住める場所も近くにあれば最高。新しいスタジアムができるまで現役を続けられたら(笑)」などと期待を寄せる。
参加した市民からは、新しいスタジアムの整備費用や期間、事業主体などの質問が寄せられた。間野教授は「建設自体は2年だが、計画に時間を要する。京都スタジアムは完成まで13年かかった。整備費用は京都で160億円。工法や規模で変わるので、相模原の実情にあった形にすればいい。事業主体は民間にすべきで、投資を引き出すことが行政の力。企業がクラブを買収したり、スタジアムを整備するなど関心が高まっている」などと回答していた。