小田急不動産は2月4日、自社物件のオフィスビル「小田急町田森野ビル」(町田市森野1)を竣工した。
同社によると、町田駅近辺の新築オフィスビルは13年ぶり、延べ床面積が500坪を超える大型オフィスビルとしては約30年ぶりの供給。同エリアのオフィス空室率は「平均5パーセント」(同社担当者)だが、ワンフロア100坪を超えるビルが不足していることなどから、大手企業の支店や地元企業の移転などで、まもなく満床になるという。賃料は坪当たり2万円台前半。周辺相場から当初、1万円台後半に設定していたが、最終的に3割増しで成約したという。
立地は駅から市役所に向かう大通りの脇道沿い。駐車場だった敷地を同社が取得した。敷地面積は約1590平方メートル、延床面積は約4200平方メートル、地上4階建て。前面道路幅員による高さ制限があるなか、セットバック部分に緑地帯を設け、エントランス部分に木目調ルーバーや石目調タイルといった自然素材を使い、町田の自然や住環境に溶け込むような外観に仕上げた。
1階は店舗利用も想定していたが、すべてオフィスで埋まったという。「30~50坪の物件は他にもあるが、100坪超のニーズに応える大規模ビルは老朽化しつつある。同エリアでのオフィス需要は少しある」と同社担当者。