住宅設備機器メーカーの富士工業(相模原市中央区淵野辺2)は5月、自社生産のフェースシールドを地元の病院などに寄贈した。
新型コロナウイルス感染症の影響で、医療現場の防護具不足が深刻な問題になっていることを受けての取り組み。神奈川大学の道用大介准教授が設計したフェースシールドを3Dプリンターを用いて生産。市内の病院など3施設に計40個を贈った。
同社は8年前、開発部門での試作品製作のために3Dプリンターを導入。現在では開発プロセスの短期化をねらい、生産部門でも試作型や生産準備段階での治工具製作などで、3Dプリンターを活用しているという。「2017年版住設建材マーケティング便覧」によるとレンジフードの国内シェアは全国1位。
「普段から3Dプリンターを活用している経験と、レンジフードで培った多岐にわたる加工技術知識で、制作までスピーディーに対応できたと考えている」と同社広報担当者。「今後も微力ながら新型コロナウイルスに対して最前線で従事してくださっている医療関係者の方々のお役に立てれば」とも。