町田市の国際版画美術館、図書館、市民文学館が6月9日、再開した。図書館と文学館は約3カ月ぶり、版画美術館は約2カ月ぶりの開館で、延期されていた企画展もスタートした。
市民文学館では、前回のオリンピックから現在に至る「東京」のイメージや事象を、文学やアート、雑誌、漫画などから解読する「東京クロニクル1964-2020展-オリンピックと東京をめぐる創造力の半世紀-」が開かれている。
1960年から10年ごとの時代のキーワードとともに、東京に関わる創作物など計186点から、東京が与える創造性の秘密に迫る。主な展示作品は、春日昌昭「銀座松坂屋」、東龍太郎「TOKYO1964」、開高健の愛用品、森村誠一「直筆原稿『高層の死角』」、水木しげる「コミック昭和史全8巻」、赤瀬川原平「大日本零円札」、雑誌「東京人」全号タワー、亀倉雄策「東京オリンピックポスター」、TOKYO2020オリンピック・パラリンピックポスター。
「前回オリンピックは、シンボルマークの使用が認められた街頭装飾で歓迎ムードを盛り上げた。開高健や森村誠一はこの時代の経験を創作に生かした。展示から、当時のオリンピックの『熱』を感じていただければ」と担当学芸員の谷口朋子さん。
国際版画美術館では、インドネシア人作家アグン・プラボウォさんの作品を紹介する「インプリントまちだ展2020 すむひと⇔くるひと ―「アーティスト」がみた町田―」が開催中。アグンさんが町田を取材して制作した作品を展示する。
会期は、東京クロニクル1964-2020展=8月10日まで、インプリントまちだ展2020=9月13日まで。