サンクトガーレン(厚木市)が醸造するバーレイワイン「el Diablo(エルディアブロ=悪魔)」が11月20日午前0時に解禁された。地ビール厨房COPA(町田市原町田6)ではカウントダウンパーティーが開かれ、同社社長やファンなど約20人が一斉に乾杯した。
バーレイワイン(麦のワイン)はイギリスを発祥とするビールのスタイルの名前。寒冷な気候のためブドウの栽培ができなかったイギリスが、ワインに対抗してつくったエール(上面発酵ビール)。
通常ビールの2.5倍の麦芽と6倍のホップを用いた同ビールは、数値上で通常の2.5倍の甘さと、4倍の苦さを持つ。口当たりはみつのように濃厚。アルコール度数は10%。出荷時点で通常の6倍以上の熟成期間を経て、ブランデーのような熟成香を漂わせる。瓶内熟成のため、購入後に寝かせることで円熟味が増すという、最もマニアックなスタイルとされる。
同社では2006年から醸造に取り組んでいる。「エルディアブロは特別なビール。ワインのように売りたい」(岩本伸久社長)ことから、ボジョレ・ヌーボー解禁日に発売する。同社オンラインショップではすでに完売しているが、町田市内では蔵家(木曽町、TEL 042-793-2176)などが扱っている。価格は1,050円(300ミリリットル)。3,000本限定。
地ビール厨房COPAでは昨年から、解禁を祝うパーティー「ディアブロナイト」を開催。今年は、カフェ・レーズン堂(茨木市)、ビアカフェ・ガンブリヌス(国分寺市)をネットでつなぎ、0時ちょうどに一斉に乾杯した。パーティーを主催した蔵家の馬川さんは「マニアックな地ビールを通じて、さまざまな人とつながりができた。これからも地元を盛り上げるイベントを行っていきたい」と抱負を話す。