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行田「鉄剣タロー」のレトロ自販機、相模原で現役続行

鉄剣タローから引き取ったアイスクリームのレトロ自販機2台。右は店内設置のため外装の状態がいい。左は部品取り機だったものを斉藤社長が修理した。味を残すために外装はそのままにしたという。

鉄剣タローから引き取ったアイスクリームのレトロ自販機2台。右は店内設置のため外装の状態がいい。左は部品取り機だったものを斉藤社長が修理した。味を残すために外装はそのままにしたという。

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 「中古タイヤ市場」(相模原市南区下溝)のレトロ自動販売機コーナーで現在、埼玉県行田市にあったオートレストラン「鉄剣タロー」から引き取ったレトロ自販機が稼動している。

レトロ自販機コーナー

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 「オートレストラン」と呼ばれる、自動販売機をメインとした24時間営業の無人販売業態はコンビニエンスストアがほとんどなかった1970年代、長距離移動のドライバー需要を見込み全国の主要国道沿いなどで流行した。

 1988(昭和63)年、熊谷バイパス沿いに初出店した「鉄剣タロー」は、近年のレトロ自販機ブームで脚光を浴びたが、新型コロナウイルスの影響で臨時休業のまま5月31日に閉店した。

 「中古タイヤ市場」のレトロ自販機コーナーは2017(平成27)年、タイヤ交換作業を待つ客に楽しんでもらおうと斉藤辰洋社長が開設。レアな自販機と手製の販売商品のマニアックさが話題を呼び来店者が続出したため、駐車場を拡張したほか、設置台数も48台に増設。斉藤社長は「本業を越す勢い」と話す。

 鉄剣タローの自販機を引き取った経緯について、斉藤社長は「以前、鉄剣タローが直せなかった販売機を、部品取り機と引き換えに私が修理した。その縁でつながった」と明かす。引き取った自販機は5台で、うち1台が修理したアイスクリーム販売機という。「うどん・そば、ハンバーガーの自販機はすぐに引き取り手が決まった。残った自販機を私が引き取った」とも。

 「動かなくなった自販機を生き返らせるのがとにかく楽しい。レトロ自販機というが、若い人にとって食べ物が自動で出てくる機械は目新しいようだ」と斉藤社長。レトロ自販機コーナーは8月、新たに30台を増設した「2列目」を稼動させる予定という。鉄剣タローの自販機も並べる。「おそらく日本一の規模では」(斉藤社長)。

 同コーナーは24時間営業。防犯上の理由から両替機は設置しないが、中古タイヤ市場の営業時間内(10時~19時)は店内で小銭の両替も受け付ける。

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