食のプロ向け卸売り「メトロ キャッシュ アンド キャリー ジャパン」は多摩境店(町田市小山ヶ丘6)にイノベーションセンターを開設した。
施設の面積は約75平方メートル。プロ向けキッチンやIT・AV機器などを備え、同店を利用する飲食店やホテルなど飲食業に関わる「食のプロフェッショナル」を対象に、専門家を招いて料理講習会やSNSによる集客方法、ネット販売などのセミナー開催のほか、You Tubeチャンネルのコンテンツ制作などを担う。同様の機能を持つ施設は、ドイツを拠点として世界34カ国に展開するメトロ670店舗の中で初めてだという。
「メトロ登録者の多くを占める飲食店の個人オーナーは、異なるスキルを学んだり、マーケティングに力を入れたりすることが時間的に厳しく、『外部の力を借りたい』と思っている。ここであれば食材の仕入れを兼ねた機会を提供できる」と同社広報担当の越智祥子さん。
11月4日には、ミシュラン2つ星のスペインレストラン「サンパウ」の赤木渉シェフによる料理講習会が開かれた。赤木シェフは実際に調理する手元をモニターで詳細に見せつつ、食のプロたちの熱心な質問に丁寧に回答していた。
最近は新型コロナウイルスの影響でキッチンカーの営業ノウハウを学びたいという要望が増えているという。「食品メーカーと料理店のハブ(結節点)としての役割を果たしていきたい」と越智さん。