少年サッカーチーム「FCトリアネーロ町田」(町田市三輪緑山)が12月29日、JFA第44回全日本U-12サッカー選手権大会で初優勝し、全国小学年代8329チームの頂点に立った。町田の全国制覇はFC町田(1981年)以来、39年ぶり。
20分ハーフ・自由交代のルールで行われた同大会。トリアネーロは1次ラウンド3試合で18得点をあげて、決勝ラウンドに進出。鹿島アントラーズやガンバ大阪門真などを下し、決勝戦でジェフユナイテッド千葉にPK戦の末、勝利した。
Jリーグ下部組織や大手クラブチームのようなセレクション(入団選抜)をしない、設立5年目のチームが成し遂げた快挙。「入団当時はうまくなかった」という選手が、指導歴17年の若山聖祐監督の下、技術や判断力を身に着け、2018年度から数々の大会で優勝。昨年は日本代表として「ユニバーサル・ユース・カップ」イタリア大会に出場。初戦で地元のフィオレンティーナに敗れたものの、試合をこなすごとに選手は成長し、最終戦ではチェルシーに逆転勝ちを収めている。
「けた違い」のメンバーで臨んだ大会だったが、若山監督は「強豪チームと練習試合をしていたものの、初の全国大会で何百人から選ばれた選手が集まるチームに通用するか分からなかった」と振り返る。開けてみると四日裕歩選手(6年)が緩急あるドリブルで相手を翻弄し、工藤敦士選手(同)は視野の広いプレーでチームを支えるなど、それぞれの選手が持ち味を生かした。試合後、泣き崩れる相手選手をなぐさめる様子も印象に残った。
各選手は卒業後、横浜FC、横浜F・マリノス、大宮アルディージャ、川崎フロンターレなどのジュニアユースチームに入団することが決まっているという。