相模原市立博物館(相模原市中央区高根3)で現在、「道具が変えるわたしのくらし」展が開かれている。
家庭で使われていた道具や家電製品、行事などを通じて「ちょっと昔」の暮らしを収蔵品で紹介する同展。料理や洗濯、ラジオ・テレビ、電話、計算といったテーマを設定し、手回し脱水ローラー付き洗濯機やブラウン管テレビ、黒電話、フロッピードライブ付きマイコン(パソコン)などの実機を展示。
道具にまつわる市民の体験エピソードや学芸員が制作した道具の使い方動画を添えて、道具の進化が日常生活にどんな影響を与えたかを多角的に見せる。
見どころは、「講中」といわれる冠婚葬祭用の道具をシェアする仕組み。市内の多くの講中が解散する中で市民ボランティア団体が集めた講中道具を使って「自宅での婚礼」をジオラマで再現。電気やガス、水道のなかった時代と家電がそろった昭和レトロな時代、それぞれの台所もジオラマで比較展示する。
「小中学生の学習向け企画だが、大人には懐かしい内容。幅広い世代の方に楽しんでいただける。当時の人々がどのような暮らしをしていたかに思いを馳せてみては」と担当学芸員。展示室には来場者の感想文も展示。「昔の人は腰が痛かったのでは」と心配する子どもの文章がほっこりする。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館。観覧無料。来年1月10日まで。