
小田急相模大野駅に現在、誰でも自由に演奏できる「ステーションピアノ」が設置されている。
コロナ禍の自粛により、思い描いた学生生活を送ることができずに卒業を迎えた学生や、進学や就職など新しい環境へ踏み出そうとしている人へ、祝福やエールを込めた音色を奏でてもらおうと南区役所と小田急SCデベロップメントが共同で企画した。
ステーションピアノは2020年のクリスマスに次いで2回目。前回と同じく市立藤野中学校で長い間使われてきたグランドピアノを使用する。装飾は、近隣の女子美術大学の学生が「Hop Step Jump」をテーマに、うさぎたちが春の訪れを祝う準備をしている様子をイメージして、桜の木と一体感ある雰囲気に仕上げた。
最初の演奏は、市内在住のピアニスト矢澤一彦さん。華麗な演奏で、リスト作曲「波の上を歩くパオラの聖フランチェスコ」を披露した。「暗い世の中で希望が持てる曲を選んだ。サクラを仰ぎ見ながら弾く喜びを感じた」と話す。
演奏時間は12時~18時。一人あたりの演奏時間は10分で、11時30分から会場で整理券を配布する。演奏希望者は、マスク着用と手指の消毒、検温、演奏者登録カードへの記入が必要。22日まで。