幕末から明治にわたる激動の時代、世相を描かずにはいられなかった絵師の滑稽表現を紹介する「吉例浮世絵大公開! 江戸の滑稽 ―幕末風刺画と大津絵― ~田河水泡コレクションを中心に~」が現在、町田市立国際版画美術館で開かれている。
晩年を町田で過ごした、漫画「のらくろ」の作者である田河水泡さん(1899~1989)が、滑稽研究のため蒐集した多数の風刺画や戯画コレクションを中心に約140点を展示。
変幻自在な表現で人気のある歌川国芳をはじめ、歌川広重、河鍋暁斎、一恵斎芳幾、月岡芳年、小林清親といった人気絵師による、混乱の時代をユーモアで乗り切ろうとする風刺画、素朴な滑稽さが魅力の大津絵など、「想像力あふれる表現」を紹介。
関連企画として同展企画者の大久保純一館長によるギャラリートークを4月3日14時から行う。同館は、サクラ(ソメイヨシノ)の名所である芹ヶ谷公園の花見と合わせての来場を呼びかけている。
開館時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日17時30分)。観覧料は一般800円、大学・高校生400円、中学生以下無料。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。4月10日まで。