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町田の放置竹林、食や体験で再生へ 高級メンマで活路

小野路の幼竹を使ったシナチクづくりの様子

小野路の幼竹を使ったシナチクづくりの様子

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 町田市が3月25日、北部エリアに広がる放置山林の再生と活用を図るため、延岡メンマなどを手掛ける「LOCAL BAMBOO(ローカル・バンブー)」(宮崎県延岡市)と連携協定を結んだ。

町田産メンマ

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 市の北部エリアは手入れの行き届かない樹林地が増えて、約300ヘクタールで竹が繁殖しているという。市は2022年に里山環境の活用に関する計画を策定。里山の資源を活用した持続可能な環境づくりを推進している。

 連携協定は、その取り組みの一環。地元の市民団体「小野路竹倶楽部」が同社にメンマのレシピ開発を依頼したことをきっかけに、市が生産や情報発信などに協力する方針を決めた。

 延岡メンマは、モウソウチクの加工食品。全日本空輸の国際線機内食にも採用された。モウソウチクは、中国産メンマに使用されるマチクよりもグルタミン酸の含有量が多く、旨味が感じられるという。価格は、中国産メンマが100グラム=100円~300円に対して、500円~800円。現在は、高価格帯ラーメンを提供する店などが使う。

 メンマ生産には、1~2メートルの幼竹を使うため、タケノコのように掘る作業が不要で加工も容易。放置竹林の対策で、メンマづくりの取り組みが各地で進められている。昨年試作した「町田市産メンマ」は、市内企業の岡直三郎商店のしょう油を使用。ラーメンやチャーハンの材料に合うという。

 市は5月頃、竹を収穫してメンマをつくる体験講座を予定。名産品を目指してレシピ開発にも意欲を見せる。

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