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相模原・甲州街道の古民家で「クラフトリキュール」製造 ハーブ栽培も

ニガヨモギ畑でヴェルデアマーロを持つ元永達也さん

ニガヨモギ畑でヴェルデアマーロを持つ元永達也さん

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 伊勢屋酒造(相模原市緑区小原)が5月26日、リキュール「スカーレット ヴェルデアマーロ(以下、ヴェルデアマーロ)」を発売する。

古民家を再生した伊勢屋酒造

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 同社は2020年より、甲州街道沿いの宿場町に建つ築100年の旅籠(はたご)を再生して、薬草酒を製造。春から初夏にかけて収穫したハーブを使うヴェルデアマーロの発売は2シーズン目となる。

 ヴェルデアマーロは、野草を蒸留したスピリッツに38種類のハーブを漬け込んだ酒。イタリアの薬草酒「アマーロ」を、同社が栽培した「ニガヨモギ」などを使って、「ヴェルデ(緑色)」に仕上げた。

 同社の元永達也社長は元バーテンダーで酒販にも関わった経験を持つ。元永さんは「薬草酒はカンパリやイエーガーマイスターなどが知られている。私が参入を決めた時、国産薬草酒で広く売られているのは健康酒のイメージが強い、『養命酒』しかなかった。カクテル作りでジンと薬草酒は、投手と捕手のような関係。国産クラフトジンの人気が高まっているので、合わせる薬草酒のニーズも高まると考えた」と説明する。

 元永さんは関西出身。バーテンダーの師匠が所有していた古民家を借りて、薬草酒を作るために移住した。1年半かけて古民家を修復しつつ、薬草酒のレシピ開発、地域コミュニティーとの関係づくりとハーブ畑の確保に取り組み、リキュールの製造免許を取得したという。

 「酒に関わる仕事の経験からみて薬草酒づくりは、『ブルーオーシャン』。競合する相手がいないうえに、引き合いがあるだろうと予想はしていたが、最初のリリースはとても緊張した」と笑顔で振り返る。その後、リキュールづくりや古民家の修復体験で顧客とのつながりを深めているという。

 ニガヨモギは、製造所近くの畑を借りて栽培。薬草酒づくりには大量のハーブが必要だが、まとまった畑を一気に確保するのは難しいという。「ハーブの苗を近隣に無料で配り、育ててもらったり、買い取りを確約して農家にハーブを栽培してもらったりなどの取り組みを強化していきたい」と元永さん。

 「ハーブ栽培に加えて、子ども向けのクラフトコーラづくりワークショップなどでも地域との交流を深めていく。いずれはウイスキーのような蒸留酒を製造したい」とも。

 価格は4,950円。通販サイトで5月19日より予約を受け付ける。

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