町田市と小田急電鉄が6月、鶴川駅と南北自由通路の整備に着手する。
町田市が2016(平成28)年に策定した鶴川駅周辺再整備基本方針に基づく、鶴川駅周辺再整備事業の一環。同方針では、「交通利便性の向上や情報発信機能の充実により、人々の交流が生まれ、活気あふれる町田市の東の玄関口として成長すること」を街づくりの目標に据えている。
整備に当たり、町田市と小田急電鉄は5月26日、施行協定を締結。鶴川駅改良事業は小田急電鉄、南北自由通路整備は町田市がそれぞれ事業者として着手し、2027年度末の供用開始を目指す。
両工事によって、現在の駅とホームをつなぐ跨線橋から新宿寄りに橋上駅舎と自由通路を設ける。橋上駅舎は鉄骨造で、建築面積は約880平方メートル。南北自由通路は長さ120メートル、幅10.5メートル。駅と自由通路の一体化整備は南町田グランベリーパーク駅でも行われている。
現在の北口改札を地域交流拠点施設として整備するに当たり、小田急電鉄はFC町田ゼルビアを運営するゼルビアとパートナー協定を締結。駅を中心とした周辺まちづくりを協働して進めるという。
ゼルビアは現在J2首位を独走。J1昇格を果たせば、ビッグクラブのサポーターがホームゲーム開催時に町田GIONスタジアムに押し寄せることになり、最寄り駅である鶴川駅の乗降者数の増加が見込まれる。
駅南口土地区画整理事業や川崎市岡上を抜ける南口アクセス道路整備事業などの周辺整備と併せて、地元の念願である「急行停車駅化」に向けて追い風になることが期待される。