JR東海のイノベーション創出拠点「FUN+TECH LABO(ファンタステックラボ)」(相模原市緑区橋本2)が3月25日、リニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)の工事現場隣接地にオープンした。
「JR東海にとっての新たな挑戦」という同施設。面積は、オフィス棟とコミュニケーション棟を合わせて約350平方メートル。建材に東海道新幹線の車体に使われていた再生アルミ、さがみはら津久井産材を用いて環境に配慮するとともに、土地区画整理事業での移転を想定した施工性の高さが特徴。
同社の谷津剛也執行役員事業推進本部副本部長は「イノベーションの創出と促進にはシチズンドリブンが大前提であるという思いを施設名に込めた。思いに共感いただき、それぞれの技術や知見を持ち寄り、本拠点でプロジェクトに取り組んでいただける団体にオフィスを利用していただくことになった」と説明する。
オフィス棟にはJAXA、大成建設、ティアフォー、NEC、ヤマハ発動機などが入居。宇宙探査や自動運転、移動やまちづくりをテーマに様々な取り組みを進めるという。
新田浩史JAXA理事補佐は「研究機関だけで宇宙開発をやる時代は終わっている。相模原キャンパスにこもっているのではなく、他の企業と接点を広げていくという意味で、ここに期待している」などと話す。
本村賢太郎相模原市長は「ここを中心に多くの研究開発が進み、相模原市が目指すスタートアップとイノベーションのエコシステムの拠点として成長していくことを祈念している」と期待を寄せた。
同日17時まで、月面着陸に成功したSLIMのVR・ゲーム体験や自動運転モビリティーの乗車体験などのデモを実施、今後も市民を対象にウェルビーイングが感じられるようなイベントを開くという。