伝統芸能「八王子車人形 西川古柳座」の公演が5月24日、ひなた村カリヨンホール(町田市本町田)で開催される。主催は舞台芸術鑑賞グループ「かしの木山NEXT」(TEL 042-729-5485)。
車人形は文楽に似た人形を用いる人形劇。江戸時代末期に考案され、一時は東京市中で人気を集めたが、映画の登場とともに衰退。現在、全国で車人形を受け継いでいるのは埼玉、奥多摩合わせて三座のみ。八王子車人形は飯能市付近で誕生。神楽師によって近郊に広まり、農山村や八王子織物にかかわる人々の娯楽として親しまれた。1996年に国の無形民族文化財に指定されている。
車人形の特徴は、「ひとりで一体の人形を操る」「人形遣いは底に車のついた小箱に腰かけながら演技する」こと。ほかの人形芝居と違い人形の足が直接舞台を踏みしめることができるため、フラメンコなどの力強い演技やテンポの速い演目も可能。
西川古柳座五代目家元の西川古柳さんは1996年に襲名後、世界各国で公演を行うほか、伝統芸能の普及・後進の育成に努めている。演目は、ユーモラスな芸能的要素を持った「二人三番叟(ににんさんばそう)」と明治時代に作られた浄瑠璃「壷坂霊験記(つぼさかれいげんき)」。
同公演について、かしの木山NEXT代表の津田紀代さんは「町田の子どもに身近に素晴らしい伝統文化が生きていることを知ってほしい」と話す。
開演は14時30分。料金は、大人=3,700円、小学生以下3,300円。チケットは、町田駅久美堂本店(原町田6)で販売している。