日本フットボールリーグ(JFL)のFC町田ゼルビアは9月25日の記者会見で、来季のJ2昇格を断念し、当初掲げた公約「2011年昇格」に向けた取り組みを行うと発表した。
ゼルビアはJFL後期無敗を維持し、J昇格条件である4位以内にあと一歩と迫っていたが、J2入会の予備審査で、平均入場者数が基準に満たず、ホームスタジアムの確保が間に合わないことを指摘されたため、同30日の入会申込書の提出を見送る。
ホームゲームでの1試合あたりの平均入場者数は1,935人。駅直通のシャトルバスを7月より運行して入場者数を増やしてきたが、昇格基準である3,000人達成は困難。さらに市立野津田陸上競技場の改修工事完了も来年3月のJ2開幕までに間に合わない状況となっている。
ゼルビアは今後、選手全員のプロ化、週1回以上のホームタウン活動、四半期ごとの経営数値のディスクローズ、増資、スタジアム確保などを盛りこんだ「イレブン宣言 アクションプラン」を実施。安定した経営基盤のもとで優勝してJリーグに昇格することが、チームの将来につながると説明する。
記者会見後、27日に行われたジェフリザーブズ戦はスコアレスドロー。ゼルビアの戸塚監督は「気持ちを切り替えて4位以内に向けて勝ちたかっただけに、引き分けに終わったのは非常に残念。ただ、負けなかったことは次につながると思う。次節、ホームではキッチリと勝ちたい」と話す。次の公式戦は10月3日、町田市立陸上競技場でホンダロックと対戦する。