NPO法人流域自然研究会(横浜市港北区、TEL 045-540-8320)は12月24日、多摩丘陵の尾根道を歩く「初冬の多摩よこやまの道 自然観察ウオーク」を開催する。
多摩丘陵は大都市に近接する貴重な自然環境。鶴見川水系や境川水系などの水源の森でもあり、日本固有種であるトウキョウサンショウウオをはじめ、さまざまな動植物が生息・自生している。映画「平成狸合戦ぽんぽこ」や「耳をすませば」の舞台にもなった。
「多摩よこやまの道」は多摩丘陵の尾根道で、古代から武蔵野と相模野の双方を眺められる高台として、西国と東国を結ぶ交通の要衝として活用されてきた。尾根筋には鎌倉古道が南北に交差し、その痕跡が各所に残され、さまざまな伝説なども語り継がれているという。
同企画は、小田急多摩線はるひ野駅を出発、いるか丘陵ネットワークに所属する自然観察愛好家の案内で「多摩のよこやま道」を自然散策しながら、同線唐木田駅まで歩く。途中、多摩ニュータウンや三沢川源流、鶴見川源流の森を見ることができる。企画監修は慶応大学経済学部の岸由二教授。参加費は1,000円で、事前の申し込みが必要。
流域自然研究会は、鶴見川流域の生物多様性の保全回復にかかわる研究・調査・実践等を行うほか、関東山地東端から三浦半島にいたる「多摩三浦丘陵群=いるか丘陵」を首都圏グリーンベルトとする「いるか丘陵ネットワーク事業」を推進し、自然環境の保全やエコツーリズムを含む活用を支援・推進している。
多摩丘陵の尾根道を歩くイベントはほかにも、NPO法人みどりのゆび(町田市)が来年1月27日に「杉原ガイドの多摩丘陵ウオーク」を企画している。