古書店「高原書店」移転10周年企画-俳優陣が町田ゆかりの作品を朗読

高原書店4階の音楽・演劇フロア。作家原稿も展示販売。

高原書店4階の音楽・演劇フロア。作家原稿も展示販売。

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 町田の古書・古本店「高原書店」(町田市森野1、TEL 042-725-7554)は7月17日・18日、本店移転10周年を記念したイベントを開催する。

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 同店は1974(昭和49)年、町田初の古書店としてオープン。数回の店舗移転で売り場面積を拡大しながら、相模原市や横浜市、新宿区などに支店を出店。1985(昭和60)年のPOPビル(森野1)への本店移転は「大型古書店」として注目された。

 POPビル本店は20年間営業。古書販売に加えて、目録を兼ねた冊子の発行(計134号)や店内の美術サロンを地元美術家の発表の場として提供。八木義徳さんや遠藤周作さん、桜田常久さんなど町田ゆかりの作家との交流もあったという。

 直木賞受賞作家の三浦しをんさんは大学卒業後、同店でアルバイトした。同店社長の高原陽子さんは「たくさんの作家との出会いやつながりは本当に貴重なもので高原書店の財産」と話す。

 現店舗には2001年に移転。もともと学習塾だった店舗の面積は約700平方メートル。1階~4階の各教室にジャンル別に本を収容。廊下に設置した本棚には白州正子さんや三浦さんの作品を並べる。

 10周年イベントでは、同店と親交が深い俳優8人が、八木重吉さんや三浦さんの作品、山室静さん訳のアンデルセン作品を朗読するほか、子ども向けの紙芝居を行う。出演は、池田稔、中神一保(ともに大人の麦茶)、鈴木弘秋(文学座)、かねこあずみ、小飯塚貴世江(俳優座)、安藤義信(桑の実倶楽部)、三上綾、幸田尚子(劇団クロムモリブデン)の各氏。

 「時代の流れとともに店舗よりネット通販が主流になった。激動の10年だったが、お客さまやスタッフに支えられてここまでやってくることができた。心より感謝している。これからも『地域に根ざした古書店』『文化の集積の場』『文化の発祥の場』として頑張っていきたい」(高原さん)。

 開催時間は、紙芝居=14時~、朗読会=16時~。入場無料。

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