FC町田ゼルビア、栃木ウーヴァFCと引き分け-全員守備を攻略できず

試合後、うなだれるゼルビアのFW勝又慶典選手

試合後、うなだれるゼルビアのFW勝又慶典選手

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 日本フットボールリーグ(JFL)後期第10節が10月2日、西が丘サッカー場(北区西が丘)で行われ、FC町田ゼルビアは栃木ウーヴァFCと0対0で引き分けた。観客数は2011人。

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 栃木との今季2戦目。前回はホームのウーヴァが序盤の得点を守り切り、1対0で勝利している。「最初の5分、気を抜いてしまったことで勝ち点を失った」(ポポヴィッチ監督)。

 試合は開始直後から、ゼルビアが積極的に攻め込む。ウーヴァは守備を固める一方、自ら攻撃を仕掛けることはせず、中盤でボールを拾うと前線にボールを放り込み、数人の選手が突進する単調な展開。ゼルビアはFW北井佑季選手の左サイドの突破から何度もチャンスをつくるが得点できない。

 44分、北井選手がゴールに向かう浮き球にフリーで走り込み、決定的なチャンスをつくるが、相手GKがペナルティーエリア外に飛び出て反則行為で北井選手を止める。しかし、FWドラガン・ディミッチ選手が良い位置からのフリーキックを決めることができず、前半終了。

 後半55分、ウーヴァのFW若林学選手がDF田代真一選手に対する乱暴で退場処分となる。1人少なくなったウーヴァは全員が自陣に引いて完全な守備体制。ゼルビアはドリブル突破やミドルシュートで得点を狙うが、大型DF前田和也選手を中心とした堅い守備を崩せず、タイムアップ。シュート数はウーヴァの4本に対し、ゼルビアが18本と圧倒したがスコアレスドローに終わった。

 試合後、ウーヴァの横浜誠監督は「勝ち点1がとれたことは評価できる。中盤でボールを取ったときは攻撃しようと話していたが、退場で1人少なくなり、守備に徹することがはっきりした」と話す。

 ポポヴィッチ監督は「ゲーム内容と選手の戦う姿勢には満足している。ゴールだけが足りなかった」と振り返る。シュートへの意識が低いのではないかという指摘に対し、「18本のシュートは得点を挙げるのに十分な数。フィニッシュの精度をあげるための練習をしなければいけない」と話す。

 ゼルビアは9月末、2012シーズンからのJリーグ入会に向けた入会申込書をJリーグに提出した。4位以内が昇格条件の一つ。残り11試合で現在5位。4位~9位まで勝ち点差3以内に6チームがひしめく混戦。ゼルビアはアウェーの勝ち星3と上位チームに比較して少ない。ほとんどの試合時間を支配しながらも、アウェーの荒れたピッチで、守備的なチームに対して結果が出せない。

 この状況に対し、ポポヴィッチ監督は「結果が出るサッカーが良い、結果が出ないサッカーが悪いという風潮がある。今日の試合も1点取れていたら、コンビネーションで相手を圧倒した素晴らしい試合と評価されるだろう。われわれはトップリーグ経験がない選手がほとんど。世界最強のバルセロナのようなチームは下部組織から長い時間をかけてつくりあげられる。タイトルを金で買うことはできない。サッカー文化をつくっていきたい。ロングボールを使わずに足を使うのがわれわれのサッカー。魅力のある攻撃的なサッカーでJ2昇格を狙う」と力を込める。

 次の公式戦は10月8日の天皇杯2回戦。山梨中銀スタジアムでJ1ヴァンフォーレ甲府と対戦する。ホームゲームは10月23日、町田市立陸上競技場でSAGAWA SHIGA FCと対戦する。

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