町田ゼルビア、ロスタイム決勝弾で首位SAGAWAに勝利-2位に浮上

試合後、サポーターの大声援に応えるゼルビア選手

試合後、サポーターの大声援に応えるゼルビア選手

  • 0

  •  

 日本フットボールリーグ(JFL)後期第12節が10月23日、町田市立陸上競技場(町田市野津田)で行われ、FC町田ゼルビアはSAGAWA SHIGA FCに2対1(前半1対0)で勝利した。観客数は3461人。

[広告]

 混戦模様のJFLで首位を維持するSAGAWA。前期の対戦では、ゼルビア3点のリードを残り10分で追いつかれての痛い引き分け。対戦成績は1勝1敗3分のイーブン。

 試合は開始早々1分、ゼルビアが先制する。DF津田和樹選手のセンタリングを相手選手がはじき返すと、中央付近で待ち構えていたMF酒井良選手が右足でゴール左隅に決める。「試合の入り方に気をつけようと話していたが、前節に逆転負けしたこともあり、前に行こうという意識が強すぎて失点してしまった」(SAGAWA中口雅史監督)。

 序盤はゼルビアが優勢に試合を進めるが、SAGAWAも徐々に落ち着きを取り戻し、ボールを動かし始める。しかし互いにあと一歩のところで決定的なチャンスをつくることができず、前半終了。

 後半68分、SAGAWAは長身FW竹谷英之選手を投入。高さを生かした攻撃で足が止まってきたゼルビアのDFラインを押し込む。すると、ポポヴィッチ監督は「ボールを取りに行け」とピッチの選手に指示。「前回も同じ攻撃で失点した。そのイメージがあったから、高い位置で相手にプレッシャーをかけてDFラインを下げるなと指示した」(ポポヴィッチ監督)。

 攻守がめまぐるしく移り変わる展開。69分、FW勝又慶典選手がカウンターからゴール前に抜け出して決定的なシュートを打つが、相手ゴールキーパーが片手でボールを弾くファインセーブ。その直後にはSAGAWAがサイドネットに刺さるシュートを放つ。

 終盤、ゼルビアはボールポゼッションを高めて時間を稼ぐが、終了間際の89分、SAGAWAが前線でボールを奪うと中央にクロス。竹谷選手が頭であわせて土壇場で同点に追いつく。前期同様のまさかの失点にスタジアムは静まり返る。

 しかしロスタイム4分、ゼルビアが執念を見せる。センタリングをキャッチしたGK吉田宗弘選手の素早いフィードから、DF太田耕介選手が前がかりになった相手DFの裏にスルーパスを送ると、MF鈴木崇文選手が走りこみ、飛び出してきたゴールキーパーの頭を越えるシュート。これが決勝点となりゼルビアが劇的な勝利を収め、2位に浮上した。

 試合後、SAGAWAの中口監督は「引き分けるなら、負けてもいいから点を取りにいくようにしている。カウンターで失点したが、今日はそういう日だった」と話す。

 ポポヴィッチ監督は「終盤に選手の足が止まり、決定的な場面をつくられた。勝利は幸運もあったが、主導権を握る時間が多かった我々は逆転劇を引き寄せるプレーをしていた」と振り返る。前回の引き分けからのチームの変化について、「前回のSAGAWA戦で学ぶことは多かった。一番大切なのは目標をしっかり持って、ぶれずに一歩一歩進むこと。トレーニングやコミュニケーションで積み重ねてきた勝者のメンタリティーを今日、選手たちはピッチで見せてくれた」と説明する。

 「今日は観客との一体感を感じることができた。残りの試合、一緒に魅力的なサッカーをつくっていきたい」とも。

 次のホームゲームは11月3日、町田市立陸上競技場でジェフリザーブズと対戦する。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース