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特集

まちさがのうか
#4 佐藤和彦さんのナス

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町田と相模原のおいしいものを紹介したい!農家応援団を自任する増田久美子さんが農家を訪ね、今、畑にあるものを料理する。

野菜を買いに、JA町田市のアグリハウスみなみ(金森4-5-3)へ行ってみました。売り場には夏野菜がたっぷり。真ん中の棚は黒々つややかなナスの山、その隣に鮮やかな赤紫が美しい細長いナスを見つけました。隣には真っ白でなめらかな肌のナス、更に大きくて緑色の丸いナス。初めての野菜に出会うと、どうやって食べようか、ワクワクします。この珍しいナスを作っている、佐藤和彦さんの畑を訪ねました。

--- 坂の多い町田市内にあって、市内でも最南端のこのあたり(金森)は、平坦なのと、畑が多く、広々開けた印象ですね。まずは佐藤さんの耕作面積と年間の品目数を教えて下さい。

耕作面積は83アール、品目数は年間30品目くらい。主力はトマトと、最近始めたイチゴです。

--- 佐藤さんのトマトについては、料理の先生が「こんなにおいしいトマト作っている人がいるなんて」と指名買いしたり、援農に来るようになったと聞いています。

いやいや(笑)トマトは東京都の品評会でも都知事賞をもらったりしていて、自信があります。トマトの出荷は4月中旬から6月いっぱいくらい、今(2020年7月9日)もう出荷は終わりかけです。トマトというと露地の夏野菜というイメージが強いですが、トマトは雨の少ない南米原産の野菜だから、雨の多い日本の気候には本来向いていないんです。ハウスで雨にあてずに育てたほうが味は良いと私は思います。うちはハウス2棟で作っています。

--- 野菜の出荷先はJA中心ですか?

そう、ほとんどアグリハウスみなみで、大根、人参、玉ねぎ、じゃがいもや白菜などは給食にも出しています。

--- 3月から新型ウィルスの影響で小学校が突然休校になってしまいました。お困りになったのでは?

うちは冬の根菜類と春野菜の端境期でちょうどそのころ給食は予定していなかったから、ほとんど影響はありませんでした。

--- それはよかった。ちょっとほっとしました。ところで、代々の農家でいらっしゃるのですか?

農家としてはわかっている限り、私で6代目です。子供は男の子が3人いるなかで、次男が継いでくれることになり、次男が7代目。私は本当は農家は継ぎたくなかったし、長男も農業には関係のない仕事に就いています。でも次男は子供のころから興味があったみたい。進路を決めるときも最初から農家になると言ってくれました。

--- 一緒に作業をなさるんですか?

いや、そこはね、やっぱり一緒にやるといろいろあるから、分担して。継いでからもう6年、7年、かな、何も言わなくても自分で次々仕事を片付けてくれるようになり、今では半分以上は次男がやってくれています。

--- 頼もしい!若い人が農家を継いで畑を守ろうとしてくれるのは、本当に嬉しいことです。今、息子さんが収穫していたのはオクラですね。花が繊細でとてもきれいです。

こちらの畑で今収穫しているのはオクラ、ゴーヤー、きゅうり、ししとう。ナスととうもろこしはほかの畑にあります。行ってみましょうか。

ナスは4種類作っています。「筑陽」という黒い長ナス、煮ても焼いても使いやすい品種で、漬物にもいいです。それから埼玉の在来種で「埼玉青大丸」という青くて巾着型のナス、これは固いので浅漬けには向かないけど、火を入れると米ナスみたいにトロっとした食感になります。紫の花が多いナスでは珍しく、花が白いんですよ。それから白いナスはイタリアの品種で「メランツァーネ・ラテ」といいます。色が白いのを活かした料理にするといいと思います。あとは鮮やかな紫で、細長い品種の「マー坊」。名前の通り麻婆ナスにすると、皮が柔らかくて味染みもよくおいしい品種です。花もきれいだしナスを作るのは好きですね。

--- 比較的定番野菜の多いアグリハウスみなみで、佐藤さんの彩り豊かなナスは目を引きました。

ナスって真っ黒だから、お客さんに飽きられちゃうんじゃないかと思って。品種にこだわるというより、色のバリエーションを増やしたかったんです。店頭もカラフルなほうがいいでしょう。もともとナスはとても種類の多い野菜、品種ごとに味も特性も違いますから、品種に合ったお料理にして、いろんな味を楽しんでもらえたら嬉しいですね。

今回の料理「ナスの揚げ漬け」

素揚げしてトロリと柔らかくなったナスを、熱いうちに、生姜の絞り汁をたっぷり加えた甘酸っぱい漬け汁に浸し、味を含ませます。大葉を刻んで載せると、ごはんにもお酒にも合う一品になります。暑い日には冷やしてから食べるのもお勧めです。揚げるときの温度を高めにし、時間は短めにすると、ナスの色がきれいに残ります。ここでは深い紫の筑陽と、白ナスのメランツァーネ・ラテを使用しました。

用意するもの ナス2本、大葉2枚、漬け汁用調味料(醤油大さじ1.5杯、米酢大さじ1杯、砂糖小さじ1杯、ごま油小さじ1杯)、生姜20g前後、好みで鷹の爪1本

生姜はおろして絞り、鷹の爪はへたを取って種を抜き、輪切りにする
 1と調味料をすべて合わせておく
 ナスは縦半分に切り、1㎝幅の格子状に浅く切れ目を入れた後、長さ4~5㎝に切る
 180℃の油で1分くらい揚げ、軽く油をきって2の漬け汁に漬ける
 大葉を細く刻んで上に乗せる

【プロフィール】
増田久美子:町田市在住25年。農産物の販売の仕事で、北海道から沖縄まで、農家を回ってきました。地元町田・相模原にも、素敵な農家がたくさんいる!地元の農家ともっとお近づきになりたいと、農家を訪ね、お話を聞き、料理して食べて、コラムに書いてみることにしました。野菜ソムリエプロ、食の6次産業化プロデューサー、まちだ里のマルシェ実行委員会代表
★まちだ里のマルシェ vol.6、2020年秋、開催なるか??
町田市内とその周辺のおいしいものが集まる、とてもローカルなマルシェです。町田の農家を中心に、厳選した材料でていねいに作った加工品の作り手が出店します。最新情報はFBまたはinstagramでご確認ください。
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